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温もりの魔法使い。

初めて魔理霖とやらを作ってみました。やっと王道出来たよ!
創って分かった事なのですが、まりりんってめっさ難しいのね。


出てくる人

霖之助 魔理沙
----------------------------


幻想郷に冬がやって来た頃、霖之助は香霖堂で相変わらず考察をしていた。
その考え事とは、目の前にある一つの道具。先日、無縁塚で拾った代物についてだ。

悲しくなるがいつものごとく、使用法が分からないパターンなのだが・・・・・・今回は少し訳が違った。


「ふむ・・・・・・ん?」
「よーっす香霖、遊びに来たぜ」


霖之助が考えること数十分。遠くから風を切る音がしたかと思うと、香霖堂の扉のベルを軽快に鳴らし、常連客・・・・・・否、客でもなんでもない魔理沙がやって来た。
彼女の手荷物は箒と腰にある八卦路のみ。今日もまた冷やかしみたいなものなのだろう。


「あぁ、魔理沙か。一応、いらっしゃいと言っておくよ」
「おう、いらっしゃるぜ。おー温い、ここはまだあったかいな、って寒っ!」


魔理沙が入ってくる際に開けた扉から冷たい寒気が入って来たので、魔理沙が慌てて扉を閉じた。
外は晴れてはいるが、冬が近づいているせいか大分寒くなっているのだろう。

まぁ、魔理沙の様子を見れば一目瞭然な気もする。


「ぉぉぉぉ一気にまた寒くなったぜ。香霖、あったかいお茶飲ませてくれー」
「それくらい自分でやったらどうだい。僕は今手が離せないんだ」
「ちぇ、仕方ないな」


ぷくっと魔理沙が頬を膨らませる。流石にそこまで彼女にしてあげる義理はないから当然である。
霖之助がそう思っていると、「ん?」と魔理沙が霖之助の悩んでいる様子に気づいたみたいだ。


「香霖、そんなに眉間に皺寄せてどうしたんだよ? 仏頂面がもっと酷くなってるぞ」
「最後の言葉はいらないと思うが・・・・・・まぁいい。この道具について考えてたのさ」


そう言って霖之助は、手に持っていたある道具をカウンターの上に乗せる。
魔理沙は魔理沙で、来るときに乗ってきた箒に被っていた帽子を掛け、箒を扉に立てかけた後、いつもの壷には座らずそのままカウンター近くの椅子に腰掛けた。


「ほほう。で、これって何なんだ?」
「これの名前はストラ。用途は手を拭う・・・・・・これの使い方が全く分からないんだ」
「使い方が分からない? 手を拭うってまんまじゃないか。何がわからないんだよ?」


魔理沙が首を傾げる。そう思うのも無理はない。拭いたければ拭えばいい、もう使い方が目に見えているのだから。
だがこの道具には、手を拭うだけでは説明出来ない、ある決定的な違いがあった。


「そう、そこなんだ。手を拭うための手ぬぐいなら、わざわざこんなに長くはしない。
 このストラという道具、実に六尺ちょっとはあるんだ。おそらく何かしらの違う使い方があるんだろう」


このストラという道具。それはウールで出来ていて、幅六寸程、長さ六尺ちょいと、とても長い構造になっている。
こんな構造をした手ぬぐいなど、見たことも聞いた事もない。それがずっと疑問だったのだ。


「何かしらって、手を拭う以外で? 香霖の能力が完全に効いていないって事なのか?」
「いや、はっきりと効いているよ。ただ、拭うだけではないかも知れないということだ」
「あん? 何がなんだかさっぱりだぜ・・・・・・」


霖之助の説明に、先ほどから首を傾げていた魔理沙が更に唸る。
仕方もない、霖之助自身も用途しか分かっていないのだから。

とりあえず、霖之助は自分の分かる範囲で話を進めることにした。


「元々、この道具は手を拭うものだったとしよう。しかし、物と云うのは常に進化して行く。
 もしかすると、この道具は昔と同じ名前でも、今では違う用途に変わってしまっている可能性があるんだ」
「んー・・・・・・要するに、昔と今では使い方が違うってことか。ははー、そんなのもあるんだな」
「そういうことだね。それで今、こうして頭を捻っているのさ」


「結局、捻ってはいるが一向に答えが出てこない」という言葉を霖之助は飲み込んだ。
それこそ、結局いつも通りになってしまう。魔理沙は気づいていそうだが。


「ふーん。拭う以外の使い方、か」


そう言った魔理沙が、ジロジロとストラを眺めたり、触り心地を確かめ始める。
すると、彼女の口からとんでもない言葉が出てきた。


「これは・・・・・・ははーんなるほど。香霖、わかったかもしれないぜ」
「本当かい? ならば、是非とも使い方を教えてもらいたいんだが」
「あぁ、いいぜ。ただちょっと、香霖にも手伝ってもらうからな」
「ああ分かった、是非とも手伝うとしよう」


二つ返事で了承する。分からないのであるなら、どんな事でも可能性にかけてみたいものだ。
そんな霖之助の返事を聞いた魔理沙は、「よし来た」といわんばかりに笑みを浮かべた。
おそらく、絶対に了承してくれると見抜いていたのだろう。


「じゃあ香霖、早速膝上借りるぜー」
「膝? まぁ、構わないが・・・・・・椅子を隣に持って来ればいいんじゃないか?」
「私はコレがいいんだよ。しかも、身長的に考えてこっちの方が楽なんだ」


疑問符を浮かべる霖之助をよそに、「よっ、と」との掛け声で魔理沙が霖之助の膝の上に腰掛けた。
相変わらず、何故か魔理沙はやけに膝上に座りたがる。自分は気にしないから別にいいのだが。

そう霖之助が思っていると、魔理沙が先ほどのストラを手に取り、器用に腰掛けたまま腕を動かし始めた。


「えっと、これを回して、こうやって、それで・・・・・・よし、出来たぜ!」


「じゃん」と言わんばかりに魔理沙が手を広げる。
彼女は出来たというが、これは・・・・・・。


「・・・・・・魔理沙、本当にコレであっているのかい?」
「さぁな。私はこう使うことが出来ると思っただけだ」


霖之助は、首の周りにウールの感触を感じていた。
そう、魔理沙が思いついたストラの使い方というのは実に簡単で、「首に巻いてみる」ということ。

だが、ただ巻くだけではなく、「霖之助と魔理沙の首に纏めて巻く」ということだった。


「なぁ魔理沙、これではマフラーと変わらない気がするんだが・・・・・・」
「いいじゃないか、私はきちんと使えてて満足してるぞ。あと、あったかいし」


「今日は寒かったからな」と言って、魔理沙が霖之助に体がくっ付くよう擦り寄る。
微かに頬が紅くなっているのは・・・・・・寒かったからだろうか。


「ふぅ、相変わらずここは落ち着くなぁ」
「僕は少し居づらいけれどね」
「ははーん、そんな事言って。香霖だって正直あったかいだろ?」


そう言いながら、魔理沙が霖之助の頬をつつく。・・・・・・さすがに彼女に嘘は通用しないか。
そうしている内にも、霖之助は魔理沙から、魔理沙は霖之助から温もりを感じている。

・・・・・・もう冬は始まっている。それならば、この温かさは大切なのかもしれない。
それに、お互いにこうして『得』をするのならば尚更だ。そう、お互いに。


「・・・・・・まぁ、悪くないね」
「だろ? さすが私だな。
 よし、冬の間はここに来たらこれを使うとするか。勿論ツケでな」
「はぁ、仕方ないな。今回は魔理沙の閃きに免じて、ツケてあげるとするよ」
「おぉ助かるぜ。大丈夫だ、また使う時はこうやってやるって。寒い冬には丁度いいだろ?」
「はは、そうか。それはありがたいね」
「そうだろそうだろ。・・・・・・えへへー」


照れるように魔理沙が笑い、霖之助に体を預けてくる。全く、本当にこの魔法少女には色々と敵う気がしない。

首から伝わるのは、ストラの暖かさ。体に感じるのは、魔理沙の温かさ。
・・・・・・この温もりを感じれるのなら、そんな素晴らしい得をすることが出来るのならば、この道具の使い方は正しいだろう。

どんどんと寒くなる冬の店の中、霖之助は二つの温もりに包まれながら一人、そんなことを考えていた。

テーマ : 同人小説
ジャンル : 小説・文学

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