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喜色満面、裏に蝶。

幽々子様は放任主義だけど、妖夢を大切にしてるんだろうなぁ。
妖夢が霖之助を「お兄さん」って呼んだら心が満たされるよね。
お兄さん・・・・・・なんて甘美な響き・・・・・・!

・・・・・・とか思った結果がこれだよ! 後悔したら負けかなって思ってる。


↓必要ないかもしれない注意。

・東方Projectの同人小説です。
・みょん+霖+幽になっていると思います。違うと思ったら教えてくださ(
・○○に霖之助を「お兄さん」と呼ばせたいシリーズ(嘘
・誰かやってくれないかな・・・・・・(チラッ


霖之助 妖夢 幽々子
---------------------

「お・・・・・・さん、・・・・・・いさん・・・・・・」
「そう・・・・・・その・・・・・・子よ」
「・・・・・・ん?」


本を読んでいた霖之助は、店の外から聞こえる声に気がついた。
あまり人が訪れない魔法の森に、これは珍しい気もする。


「・・・・・・お客だろうか?」


声から察するに、いるのは二人。もしかしたら初めて来た客で、店に入るのに躊躇っているのかもしれない。

そう思った霖之助は本を閉じ、椅子から立ち上がり、店の前に居るお客らしき人たちを迎えるべく香霖堂の扉を開いた。


「ここに何か御用かい・・・・・・って、何をしているんだ?」
「ふえっ? あっ、霖之助さん!?」
「あらら、ダメじゃないの妖夢ー」


店の前に居たのは新参のお客でもなんでもなく、白玉楼の主の幽々子と、そこに住み込んでいる妖夢であった。
妖夢はよくここに来ているのだが、幽々子が来るのは珍しい。


「そ、そんなぁ!? 今のは霖之助さんが急に出てきたから驚いてっ」
「ほら、また言っちゃってるわよ? それに、貴女庭剣士なのに、彼が来る気配に気がつかなかったのかしら?」
「そ、それは、今はそこに気を回している余裕が無くてですね・・・・・・!」
「・・・・・・何の話かは知らないが、とにかく何の用か教えてくれないか?」


店の前に来てわざわざ何かをしていたということは、少なからず香霖堂に用があるのだろう。
霖之助が聞くと、幽々子が「にまっ」とイイ笑顔をしたあと口を開いた。


「あら、それはねぇ。妖夢が貴方を」
「ゆっ、幽々子様! 私から伝えますので大丈夫です! だからそんな『今から隠し事をばらしますよー』みたいな顔しないで下さいっ!」
「あら残念ね。それじゃ、ちゃ~んと伝えるのよ?」


「ふぁいとぉ♪」と幽々子が妖夢の背中を押す。ご機嫌な幽々子に対して妖夢は躊躇っているようである。

妖夢を寄越す、ちゃんと伝える・・・・・・という事は単純に。


「つまり、妖夢が僕に何か伝えることがあるという事か」
「は、はい。話が早くて助かるようなそうじゃないような・・・・・・」
「?」
「いえ、なんでもないです。えっとですね・・・・・・」


妖夢は一瞬だけ逡巡した後、「よしっ」という小さな掛け声とともに話し始めた。


「あの、私がこのお店に来るようになってから、もう結構月日が経つじゃないですか」
「あぁそうだね」
「その月日を経て、私は霖之助さんとそれなりに親睦を深めることが出来たかな、と思うんです」
「ふむ、長い付き合いだしね。そうかもしれないな」


息継ぎをしているのか? と思うほどの勢いで、妖夢は話し続ける。
多くのことを考えているのか、コロコロと表情が変わっていく様が面白い。


「それで前々から思っていたのですが、その、『霖之助さん』という呼び方は・・・・・・少し他人行儀すぎないか、と思いまして」
「そうかい? 霊夢からもそう呼ばれているし、別に他人行儀とまでにはいかないと思うg」
「あ! で、でも、親しき仲にも礼儀ありと言いますし、そこまで砕けた呼び方は望んでいませんよ!? で、でも、少しくらいは、ありますが・・・・・・」
「(僕の話が聞こえていないな・・・・・・)」


どうやら妖夢は話すだけで精一杯のようだ。表情が変わると共に、かなり慌てながら話している。
・・・・・・これは助け舟でも出すべきだろうか。


「・・・・・・という事は、君は僕を『霖之助さん』でなく、違う呼称で呼びたいということでいいかい?」
「あ、はい。平たく言えばそうです」
「出来れば平たくで伝えて欲しかったね・・・・・・」


初めからそう言ってもらえれば、遠回りすることもなくよかったと思うのだが。

しかし、呼び方を変えていいかなど・・・・・・わざわざ場を設けて聞く必要もない気がする。
まぁ、そんな真面目さがなんとも彼女らしいところでもある。

霖之助がそう考えていると、妖夢の後ろから「にゅ」と幽々子が顔を出した。


「そういうことなのよ~。ね、霖之助さん、いいでしょう?」
「まぁ、よほど酷いものでなければ構わないよ。もっとも、妖夢は絶対言わないと思うがね。
 ・・・・・・それで、妖夢は僕をなんて呼びたいんだい?」
「は、はいっ。宜しければなんですが、あの、おっ・・・・・・お、『お兄さん』って呼んでいいですか?」
「あぁ、構わないよ。何人からもそう呼ばれているからね」
「ホントですか!? ありがとうございますっ!」


霖之助が了承を出すと、妖夢はパッと目を輝かせた。
まるで、宝物を見つけたかのように。


「よかったわね妖夢、私も安心したわー。ほら、折角許しを頂いたんだから、早速呼ばせてもらったらどうかしら?」
「・・・・・・いいですか?」
「どうぞ」
「で、では・・・・・・」


スゥと、妖夢は深呼吸。・・・・・・そこまで気合を入れるような事では無いのだが。
何度かそれ繰り返した後、意を決したかのように妖夢は霖之助の前に立った。
そして、


「お・・・・・・にぃさん」
「あぁ」
「おにい、さん。おにいさん、お兄さん・・・・・・」
「なんだい妖夢?」
「ふふ・・・・・・霖之助お兄さん・・・・・・」


「お兄さん」と言える事が嬉しかったのか、妖夢はホワホワと夢心地みたくなっているようだ。
・・・・・・まさかここまで喜んでくれるとは、それほど嬉しいことなのだろうか。


「感謝するわ~。あの子、滅多に他人の名前を変えて呼ぼうとしないのよ。
 それほど貴方のことを気に入っているのね」
「僕が兄の様な立場だから懐かれているんだろうね。まぁ悪い気はしないよ」


霖之助が言うと、幽々子は困った風に首を傾げた。


「あらら・・・・・・これは妖夢も苦労するわねぇ」
「?」
「まぁとりあえず、これで私からも貴方に一つ言えるわ」
「君からも何かあるったのか?」
「えぇ、妖夢の件が上手くいかないと言えない事だったのよ」


明るく幽々子はそう言ったが、瞬間、スイッチが切り替わったかのように真剣な表情になった。


「あの子は、正直で、優しくて、とても強い子。
 けれど、とてもとても脆くて弱い子なの。
 貴方もあの子と長いこと知り合いなのだから分かるでしょう?」
「・・・・・・分からなくはないね。彼女が半人前と言われている理由も、自分なりには理解してるよ」


妖夢はあまりにも全てを受け入れやすい。それが彼女の長所であり、短所でもあると霖之助は思っていた。
幽々子は霖之助の言葉を聞くと、満足のいく答えだったのかゆっくりと微笑んだ。


「ふふ、あの子が貴方と知り合えて良かったわ」
「妖夢の主に認めてもらうとは光栄だね」
「あら、上手なのね。そう・・・・・・だから」


幽々子がスッと霖之助に近づく。そして、


「妖夢のこと泣かせたら、絶対に、ぜ~ったいに許さないわよ?」
「・・・・・・っ!?」


囁いた。

ゾクッと、思わず背筋が凍える。一気に、それはもう一瞬で周りの空気が一変したからだ。
当の幽々子は相変わらず微笑んでいる。微笑んでいるのだが、逆らってはいけない絶対的な何かを目の前から感じる。
・・・・・・この寒気は、幽々子が近くに居ることによる幽体の冷たさからか。
それとも・・・・・・「死を操る程度の能力」を持つ幽冥楼閣の亡霊少女から来る怖気か。

霖之助が幽々子のあまりの妖気にたじろいでいると、夢心地へと飛んでいた妖夢がその様子に気がついた。


「ふふ・・・・・・あれ? 幽々子様、どうかなさったんですか?」
「あら、なんでもないわよ?」
「あ、あぁ。なんでもないよ妖夢・・・・・・助かったよ、ありがとう」
「え? ど、どういたしまして?」


いきなりの霖之助の感謝の言葉に、妖夢は戸惑いながらも返した・・・・・・無理も無い。
怖気からの開放に霖之助が胸を撫で下ろしていると、「それじゃあ」と幽々子が手を合わせて言った。


「もう妖夢の用件も済んだことだし、私たちはお暇するわね」
「そうですね。『お兄さん』、今日はありがとうございましたっ」
「あぁ、今度来るときは商品目的で来てくれるとありがたいね」
「う・・・・・・はい、わかりました。それでは幽々子様、行きましょうか」
「ええ。それじゃ霖之助さん、約束の事忘れないようにね?」


釘を刺すかのように、幽々子が笑顔を送ってくる。
・・・・・・もしかすると、とんでもない事を安請け合いしてしまったのではなかろうか。


「うぐっ・・・・・・善処するよ」
「あらあら」


とりあえずはそう答える。今はそう答えておかないと後が・・・・・・怖ろしい。

その霖之助の回答に、不満も言わず幽々子は笑顔を浮かべてさらりとこう言った。

それは前のより、柔らかくも、どこか力のある・・・・・・あのイイ笑顔で。


「うふふ、よろしくお願いするわね・・・・・・お義兄さん♪」

テーマ : 同人小説
ジャンル : 小説・文学

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