スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

恋は鳥目?

東方小説出来まし・・・た?


注意ー。

・東方Projectの同人小説です。
・甘くしたかったです。畜生。
・二次創作の名前を使ってます。
・霖之助と朱鷺子の出会いのお話のはず。

・何事も自己責任で。

登場人物
霖之助  朱鷺子(名無しの本読み妖怪)
------------------------------------

「・・・・・・」


本をめくる音だけが辺りに響く。

幻想郷にある香霖堂。そこの店主、森近霖之助は今日も今日とて読書をしていた。
読んでいるのは、先日霊夢がツケ払い(かなり稀少)としてくれた本「非ノイマン型計算機の未来」の14巻である。
渡されたときは13、14、15巻でどうしたものかと思っていたが、いざ読んでみると途中ながらもなかなか面白い。
霖之助はとりあえず、今日はこの本を読破してしまおうと意気込んでいたのだが、


「店主っ!!!本返せーーーーーっ!!!!」


堂々と飛び蹴りで扉を砕き、ダイナミックに入店してきた客に出鼻をくじかれることとなった。
髪は銀、前髪は青。頭にちょこんと小さな角らしきものがあり、背中には鳥のような赤い翼が生えている。
ズサァーッ!と華麗に着地したその少女は、店内をきょろきょろと見渡し始めた。


「よし、紅白と白黒は居ないみたいね。さぁ店主、本を返してもらうわよっ!!」
「いらっしゃい、出口は君が扉を砕くほどの勢いで飛び込んできた方向だよ」
「何で来て早々帰らなくちゃいけないのよ!今日こそ本を返してもらうんだから!」


そういうと彼女は背中の翼をバタバタさせた。どうやら妖精のような単純思考ではないみたいである。
相手はやけに興奮しているので、霖之助はとにかく話を聞くことにした。


「・・・やれやれ、どうやらお客じゃないみたいだね。本を返して欲しいとはどういうことだい?」
「あなたの今持っているその本のことよ。それわたしのなの、返してちょうだいっ」
「この本が?」


霖之助は首を傾げた。
一応この本は霊夢からツケ払いで貰ったものであり、今は霖之助のものである。それを渡せとはどういう了見なのだろうか。
霖之助がそのことを彼女に伝えると、


「その霊夢とかいう紅白に奪われたのよ!なんでもいいから返して!」
「しかし・・・君のであったという証拠がないからどうしようも出来ないね」


実際分からないからどうしようもない。
彼女にとっては大切なのかもしれないが、こっちもこっちで商品を無料でくれ、と言われているのと同じである。
・・・紅白と白黒は今は例外にしておこう。ややこしくなる。
そう霖之助が思っていると、少女はこうなったら仕方がないといった表情になった。


「・・・わかったわ。それじゃその本を売ってくれない?無茶な額じゃなかったら手をうつわ」
「・・・いや、すまないがこれは非売品なんだ。だから売れないよ」
「なっ!なんでよ!!」


霖之助が非売品にする理由。それは決まっている。


「一冊読んでみたんだがなかなか興味深くてね。初めは商品にしようかと思っていたが気が変わったんだ」
「・・・え?」
「僕は外の世界に興味があってね。これを読んでいると外の世界を想像できてとてもおもしろい・・・どうかしたかい?」
「あなた本の内容が理解できるの!?」
「!?」


気がつくと彼女は眼を輝かせて乗り出し、霖之助に覆いかぶさって来ていた。
二人用ではない霖之助の座っている椅子が倒れんばかりに傾く。


「ねぇねぇ、どうだった!?面白かった!?どこが興味深かったの!?」
「っ!落ち着いてくれ、このままだと倒れる!」
「・・・・・・あ」


今の状況に気がついたのか、マウントポジションになりかけていた彼女はフリーズした。
そして顔を紅くしたかと思うと、ささっと降りて距離とる。
霖之助は倒れかけていた椅子を定位置に戻した。もう少しで頭を素敵にぶつけていただろう。


「あぅ・・・ご、ごめんなさい・・・」
「降りてくれたから気にしていないよ。それで、いきなりどうしたんだい?」


霖之助が訊くと、彼女はまた眼を輝かせた。


「あ、うん。あなたがわたしの本の内容が分かるって言うから感想を訊きたくなって・・・」
「感想、かい?」
「うん、わたしの知り合いの間でこの本について分かってくれる人が居なくて・・・。あなたが第一号だったからつい、ね?」
「なるほど」


この本の内容は、大賢者と大図書館、白沢などを除いた並大抵の妖怪では理解しかねるだろう。外の世界に興味を持つ妖怪などそうそういない。
霖之助はその事と、自分も話し相手が欲しかったところだったのでちょうど良かったと思っていた。


「・・・僕もこういったことで話す仲間が欲しかったからね。僕でよければ幾らでも相手になるよ」
「ホント!?ありがとっ!!」
「っ、おっと」


よほど嬉しかったのか。その少女は霖之助に抱きついてきた。根はとても素直なのだろう。
そういえば、と霖之助が口を開く。


「名前を聞いていなかったね。僕は森近霖之助、この店の店主をやってるよ」
「わたしは朱鷺子、それじゃ話そっ、霖之助!」
「あぁ。今、お茶を用意するよ。茶菓子はいるかい?」
「いるー!」


そして二人の本についての語り合いが始まった。







「・・・おや、もう夕暮れみたいだね」
「あ、ホントだ」


どれくらい話していただろうか。辺りはもう暗くなってきていた。
そろそろ夕餉の支度をしよう、と霖之助が考えていると、朱鷺子はハッとした顔になった。


「あ、わたしそろそろ帰るね」
「そうかい?もう少し話そうと思ってたんだが」
「うん、わたし鳥目だからこれ以上暗くなっちゃうと見えなくなっちゃうの」


実のところ、すでに見えなくなってきていた朱鷺子は内心焦っていた。
ここから自分の家まではそんなに遠くないので、完全に見えなくなるまでには間に合う・・・はずである。
ともかく朱鷺子は礼を告げて帰ろうとしたのだが、


「ああ、なら泊まっていくといい」
「・・・へっ!?」


霖之助のその一言で、朱鷺子の思考が停止した。


「帰る途中で見えなくなったら大変だろうしね。明日まで泊まってもらえれば安全に帰れるし、話の続きも出来る。一石二鳥だと思うんだが」
「え、あ、そのっ・・・」


ちょうど夕餉の頃合だから一緒にどうだい、と霖之助は話していたが朱鷺子には届いていなかった。
なにしろこんな、しかも異性の誘いは初めてだったから。


「そうだ、他にも君の好きそうな本がいくつかあるんだが・・・・・・・朱鷺子?」
「ふぇ!?」


ぐぐっと霖之助が顔を近づける。何故かそれだけなのに朱鷺子は顔が紅くなるのを感じていた。


「やけに顔が紅いが何かあったかい?・・・もしかしてもう見えなくなってるのか?」
「あ、あっ」


どんどん近くなっていく霖之助の顔、どんどん高まる鼓動。
何か、何かがダメな気がした朱鷺子は、


「な、何でもない!とにかく今日は本についていろいろ話せて楽しかったっ、お茶菓子ご馳走様、そ、それじゃっ!!」
「あ、おいっ、本はどうするんだい!?」


・・・その場から退散することを決め込んだ。


「・・・行ってしまったか。一体なんだったんだ?」


風のように去っていった朱鷺子に対し、霖之助はただただ首を傾げていた。









「あー・・・うー・・・」


自宅に帰ってから朱鷺子は頭を抱えていた。

一つは本を返してもらわずに帰ってきたこと。
そしてもう一つは・・・あの店の店主のこと。


「なんだろ、この感じ・・・」


霖之助のことを考えるとまた顔が紅くなる。こんな感覚は初めてだった。
この感覚について考えても考えても、答えは一向に出る気がしなかった・・・のだが。


「・・・・・・あっ」


朱鷺子は気づいた。
この感覚が何なのかはわからない。けど、わからないからこそ出来ることがある。


「・・・だったら、また確かめに会いに行けばいいのよね!」


そう思った朱鷺子はさっそく明日の身支度を始めることにした。

ただただ、自分の気持ちを確かめるため。
そして、他でもない、彼に会いに行くために。

テーマ : 同人小説
ジャンル : 小説・文学

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

こたび

Author:こたび
二次創作SSを書いていたり。
このブログでは二次創作小説を取り扱ってます。
無断転載、著作権に関連する事は止めて下さいね。

当ブログはリンクフリーです。

何かありましたら、下記のツイッターに凸してください。アカウント無い方はブログトップのコメント欄でも大丈夫です。

一部の作品をPixivにて公開中ですます。
Pixiv

ついったーとやらもやってたり。

カテゴリ
同人活動履歴
例大祭9(2012/05/27)
藤色コンタクト
藤色コンタクト C83(2012/12/30)
太陽と霖が望む空
太陽と霖が望む空
例大祭10(2013/05/26)
鴉天狗のガールズパーティ! 鴉天狗のガールズパーティ!
リンク
FC2カウンター
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。